- 2019-7-18
- IoT
【6778】アルチザネットワークスは+75%!【9424】日本通信は+184%
5G関連銘柄が株式市場で注目を浴びて始め、ストップ高銘柄も出て来ました。
日本においても5Gは、プレサービスの開始や運用開始予定の2020年に向けての動きも本格化しています。
そこで今回はいよいよ運営が開始される5Gに関して、詳しく取り上げ分かりやすくまとめてみました。
注目の5G関連銘柄も合わせて取り上げましたので是非参考にして下さい。
目次
1.5Gの基本から注目理由まで
5G関連銘柄が注目されるようになり、ニュースなどでも取り上げられてきましたが、そもそも5Gとはなんなのか?まずは基本から見ていきましょう。
1-1. 5Gとは次世代の通信規格で必要なインフラ
まず基本の5GのGとは?分からない方の為にも説明すると
G=Generetion(ジェネレーション)
日本語では世代となり、5G=第5世代ということになります。
この後出てくる4Gや3Gも同じく、4G=第4世代 3G=第3世代となります。
今現在、スマートフォンを中心に利用されている通信といえば4GとLTEがあります。
この4G・LTEも進化を遂げて誕生し、2012年から現在の通信環境として利用されネットなどが快適に利用できるようになりました。
以前の3G世代では快適とは言えない通信速度の遅さがありましたが、その問題を解決し登場したのが4G・LTEです。
この現在利用されている4G・LTEでも十分快適なネット環境が整っていますが、この状況でなぜ5Gが必要なのか分かりやすく言うと、
様々なものがインターネットで繋がる(IoT)時代に合わせた必須の技術だからです。
IoTによりあらゆるものがインターネットに繋がれば、通信量が莫大に増えるため、通信速度不足、通信容量不足が懸念されます。
5Gは現在の4G・LTEに比べて、通信速度が約100倍、通信容量は1000倍もあると言われ、超高速で大容量の通信方式が可能となり、それらの問題を解決可能です。
このように、5Gのような更に上の早い通信システムがIoTを実現可能できる為、現在研究や実験が進んでおり、それに合わせ5G関連銘柄も注目度が高くなっております。
2017年1月に中国の通信大手3社が約5兆円の規模の投資を行い、5Gの通信網を整備すると報道されたことをきっかけに年始から5G関連銘柄が動きました。
【6944】アイレックスや【3852】サイバーコム、【3842】ネクストジェンといった5G関連銘柄がストップ高まで買われ、5Gが日本市場でも注目され始めております。
5Gは世界規模でインフラ整備が必要な為、今の動きはまだまだ序章で期待値が高い為、今後の投資対象としてかなり魅力的な銘柄となるでしょう。
1-2.5GとIoTから広がる未来の技術
5Gが利用できるようになると、現在の100倍通信速度が速くなる「超高速」と、遅延がほとんど無くなる「低遅延化」や「同時接続」が可能になるといったメリットがあります。
それらのメリットによりIoTが加速していきます。
- 自動運転の分野で素早いデータ情報の取得や大容量の通信が可能。
- 医療現場で低遅延化による瞬時の遠隔制御が可能となり遠隔手術が可能となる
- 様々なセンサーを利用した情報共有が可能
このように5GとIoT利用可能になることで、実現可能な技術が生まれたり、様々な分野で活用もできるため、株式投資でも5G関連銘柄は大きなテーマとして注目できます。
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- 5Gは「超高速」「低遅延化」「同時接続」が可能になる次世代の通信規格
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2.ついに5G運用が本格化!各国で5Gサービスが続々と開始
5Gは政府も力を入れている国策銘柄で、2020年には国内で商業化する予定で動いています。その内容をみていきます。
2-1.日本ではラグビーワールドカップ会場で、プレサービスを開始
日本ではNTTドコモが2019年9月20日から始まるラグビーワールドカップ会場で、5Gプレサービスを開始すると発表。
5Gの本格的な運用開始は2020年からとなる見通しです。
総務省は2020年の東京オリンピックまでに国内での商業化を目指すために、5Gの実現に向けた研究開発の推進や、国際的な標準化のための国際連携の強化などに動いています。
オリンピックでは世界の人が東京に集まり、3~5万人以上といった多くの人が同時に4GやLTEを利用する可能性があります。
そうなれば今の4GやLTEといった回線ではパンクする可能性もある為、5Gは必要とされているのです。
また、5Gが利用可能になることで自動運転によるタクシーなど新しい技術が生まれます。
最新技術を国としても世界にアピールするチャンスでもあり、2020年の東京オリンピックまでに5Gを整える必要があるようです。
また、国が5Gに力を入れているもう一つの理由としては、膨大なトラフィック増加があります。
トラフィックとは通信量のことを指しており、スマートフォンなどの急激な普及により利用者が増え、それに合わせネット通信量も急激に増えていることが原因です。
実際2020年には2010年の通信量と比べ約1000倍に達するとの予測もでていますので、深刻な問題です。
それを解決するために国も5Gに力を入れている形です。
2-2.世界各国の動き
世界各国で5Gの運用が本格化する2019年は「5G元年」と期待されています。
実際その期待通りで、2019年に入ってから5G関連のニュースは相次いでおり、マーケットでも関連銘柄が大きな値動きとなっています。
アメリカや韓国、スイスでは5Gサービスが続々と開始。
スピードテストアプリを運営するOoklaの調査によると、韓国のモバイルインターネット速度は5Gの効果も手伝って世界一になったと発表されています。
5Gは飽和・低迷しているスマートフォン市場にも明るい材料になると期待されており、韓国サムスン電子の5G対応スマホ「Galaxy S 10」は世界的に売れ行き好調となっています。
一方5Gの世界トップ企業とも言われる中国のファーウェイ(華為技術)が、米中貿易摩擦の影響で世界的に排除されていることが、5Gの普及に影を落とすことにもなりかねず懸念されます。
- 国を挙げて力を入れている5Gは東京オリンピックまでに整えるシナリオ
- 世界各国ではすでに5G運用が本格化している
3.5G関連銘柄の動向
2019年に入ってから上昇している5G関連銘柄を見ていきましょう。
3-1.【6778】アルチザネットワークス。5G対応通信計測器メーカー!
通信計測器メーカーの【6778】アルチザネットワークスは、通信テスト製品やネットワーク機器など、数多くの5G関連製品を手掛けています。
同社は、世界中の通信事業者および機器ベンダー、研究所と協力して、新しい5G RANのシミュレーションとテストに特化したプロジェクトに参画していることでも知られています。
同社の株価は、2019年初めには786円を付けていましたが、5Gへの期待から買われていき、2019年4月には一時1,379円まで上昇しました。
2019年に入ってから最大+75%の上昇となっています。
4月に高値を付けてからは下げており、2019年7月現在は1,000円割れまで値を下げてはいますが、それでも年初から大幅なプラスであることには変わりありません。
3-2.【9424】日本通信。アメリカで5G事業への参入を発表!
格安SIMこと仮想移動体通信事業(MVNO)のパイオニアである【9424】日本通信は、2019年上半期に最も大きく上昇した東証一部銘柄の一つです。
同社の株価は長らく低迷しており、2019年初めには102円のボロ株となっていました。
2019年に入ってからも100円台で推移し、時たまに低位株特有の上昇はあったものの、誰にも注目されない銘柄に変わりありません。
しかし同社は2019年5月17日に、アメリカ連邦通信委員会から米国5G(CBRS)の商用基地局に関する認可を取得したことを発表。
突然の5Gビジネス参入のニュースを受けて、国内外の投資家の資金が殺到し株価は暴騰。
2019年7月には一時290円まで上昇することになりました。
2019年年始からの上昇率は最大2.84倍(+184%)となっており、これは2019年上半期の東証一部銘柄の中でもトップクラスの上昇率となっています。
- 5G関連銘柄は大手携帯会社3社の動きにより注目度が高くなっている
- 海外企業と日本企業の協力などもあり5Gの実証実験が進んでいる
4.注目の5G関連銘柄
今後注目できる5G関連銘柄をピックアップしていきます。
4-1.【9424】日本通信
市場 | 東証一部 |
業績 | 情報・通信業 |
単位 | 100株 |
比較される銘柄 | 朝日ネット、IIJ,、ワイヤレスG, |
日本通信は本業のMVNO事業では安さ以外に取り柄がなく通信速度も遅いなど、一部のネットユーザーからは「ぽんつー」と揶揄されるまでに低迷、市場シェアも落ち込んでいます。
株価は2014年の全盛期には1,268円を付けたものの、本業の低迷とともに100円台まで暴落。
2019年5月に発表したアメリカ5Gビジネスの参入で、5G関連銘柄の低位株として猛反発しています。
5G参入発表で200円台後半まで回復した株価は、最盛期に付けた1,268円までとはいかなくても、その半値となる600円位まで回復しても不思議ではありません。
4-2.【6754】アンリツ
市場 | 東証一部 |
業績 | 電気機器 |
単位 | 100株 |
比較される銘柄 | アルチザ, NEC, 富士通 |
アンリツは、【6778】アルチザネットワークスとともに5G関連銘柄として注目される計測機器メーカーです。
5G基地局の測定に使えるフィールドマスタプロ「MS2090A」や、5Gモバイルネットワークの高速化と低遅延化を実現するネットワークマスタプロ「MT1000A」などを手掛けています。
5Gはもちろん、IoT分野でも期待が高まっており、2020年以降の5G・IoT時代をけん引する銘柄として期待されます。
4-3.【1951】協和エクシオ
市場 | 東証一部 |
業績 | 建設業 |
単位 | 100株 |
比較される銘柄 | コムシスHD, ミライトHD, 関電工 |
協和エクシオは、電気通信工事国内2位の通信工事会社です。
NTT向けの基地局建設に強みを持ち、5G関連基地も多数手掛けています。
5Gは通信スピードが高速・大容量化される一方、マイクロ波を採用するため電波が届きにくく、通信基地局を数10メートル単位で設置する必要があると言われており、2020年以降電気通信工事業界は5G特需に沸くことが期待されています。
5G関連の電気通信工事会社としては、同社に加えて、国内首位の【1721】コムシスHDと【1417】ミライトHDの3社を抑えておきましょう。
5.まとめ
いよいよ本格化した5G。
本格化に伴いIoTの世界を大きく変える可能性を秘めています。
関連銘柄にも資金投入されており、チャンスは非常に多いと言えるでしょう。
世界各国でも大きな動きを見せている5Gですが、本格導入されたあと、どのような便利な商品が出るのかも楽しみです。
関連銘柄を監視しつつ、今後の5G関連ニュースにも目を向けておきましょう!
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