- 2019-10-23
- テーマ株
2018年のクリスマスシーズンには、オリエンタルランド+9%!バンダイナムコホールディングス+22%!
クリスマスは、経済効果7,000億円とも言われる1年で最大の商戦ですが、マーケットにおいても注目イベントとなっています。
クリスマスシーズンに大きな業績を上げることが期待されるクリスマス関連銘柄は、
11月初めから12月に掛けて上昇するアノマリーがあるとされる冬のシーズンストック株の代表格です。
2019年のクリスマスシーズンを前に、クリスマス関連銘柄を抑えておきましょう!
目次
1.年末商戦(クリスマス)関連銘柄が今話題!
10月末のハロウィンが終わって間もなく、株式市場ではクリスマスムードが漂い始め、年末商戦関連銘柄が意識され始めてきます。
1-1.年末商戦関連銘柄とは?
年末商戦とは、12月のボーナスを狙った売り手側が多くの需要を取り込むために競い合うさまを表現しており、主に年末年始の商戦を指しています。
百貨店や家電量販店、総合ディスカウントショップを中心としたクリスマス商戦やお歳暮商戦、年始のおせち料理やお酒を売り出す歳末商戦も含まれます。
ボーナスでブランド品や時計といった高額なものから、クリスマスには子供や恋人へのプレゼントにゲームやアクセサリーなど幅広い商品。
年末年始には忘新年会が重なりお酒の販売量も増えると予想されます。
クリスマスから正月にかけて様々なイベントが集中しているため、消費意欲が高まる毎年この時期は小売市場が最も活発となるのです。
グンと売り上げの伸びが見込める企業は「年末商戦関連銘柄」として、株式市場では11月あたりからすでに物色され始める傾向にあります。
1-2.ブラックフライデー(黒字の金曜日)の影響は?
アメリカでは毎年11月の第4木曜日に行われる感謝祭の翌日にあたる金曜日、小売店で大規模な安売りが実施されるブラックフライデーという日があります。
この日は、年間を通して商品が最も売れる1日と言われることから「Black Friday(黒字の金曜日)」と名付けられている。
国民中がお祭り騒ぎし、夜明け前から店頭には顧客が殺到する光景が見られるなど、年末商戦の幕開けを告げる国民的行事となります。
日本でもブラックフライデーへの認識が広まりつつあり、2016年は以下の企業がイベントを導入し消費者にアピールしました。
- イオン
- GAP(ギャップ)
- トイザらス
- Reebok Classic(リーボッククラシック)
- American Eagle(アメリカンイーグル)
- BUYMA(バイマ)
また、オンラインショップも好調で日本からの輸出額は10月の前年同月比14.4%増など、主にアメリカ向けでゲーム関連が勢いを伸ばしているようです。
クリスマスや新年のイベントなど様々なシーンで消費意欲が高まるこの時期、海外でも日本でも同様に投資家にとって見逃せない一大テーマとなっています。
1-3.クリスマスの経済効果は7,000億円!
日本でもクリスマスケーキで祝うパーティやサンタクロースからのプレゼントなどが喜ばれる、子どもや恋人のイベントとして定着しています。
クリスマスによる経済効果は約7,000億円と試算されており、これは経済効果が1,300億円程度と試算されるバレンタインデーやハロウィンの5倍以上の規模です。
多くの企業にとってもクリスマスは1年の中で最も重要な商戦となっており、
12月に入ると町中がクリスマスムード一色に染まることは、クリスマスの経済的影響力の大きさを示していると言えるでしょう。
マーケットにおいてもクリスマスは注目が集まるイベントです。
今回注目するクリスマス関連銘柄は、クリスマスシーズンに大きな業績を上げることが期待される銘柄が中心となります。
クリスマス関連銘柄は、11月初めからクリスマス期間中に掛けて上昇するアノマリーがあるとされる、冬を代表するシーズンストック銘柄です。
1-4.クリスマス関連銘柄として抑えておくべきテーマやセクターは?
クリスマス関連銘柄として抑えておくべきテーマやセクターをチェックしておきましょう。
まずクリスマス関連銘柄として、おもちゃメーカーやゲームメーカーは必ず抑えておきましょう。
クリスマスでは、子ども達へのサンタクロースからのプレゼントとしておもちゃやゲームの売上が急増します。
バンダイが実施している「こどもアンケート」によると、2018年のクリスマスプレゼントの予算は7,624円となり、3年連続の増加となっているとのことです。
次にクリスマスケーキ特需により、12月のケーキ売り上げは他の月の2倍程度になります。
クリスマスケーキを扱っているお菓子メーカーをチェックしておきましょう。
クリスマスは恋人にとっても重要なイベントです。
恋人へのプレゼントとしては宝石(ジュエリー)を扱っている宝石店や百貨店などの銘柄に注目しておきましょう。
この他にもクリスマス特需が期待される「東京ディズニーリゾート」を運営する【4661】オリエンタルランド、
クリスマスケーキと同じく定番となっている【9873】ケンタッキーフライドチキンなども抑えておくとよいでしょう。
- 年末商戦関連銘柄は年末年始に売り上げ急増が見込める企業を指す
- アメリカでは毎年11月第4金曜日に大安売りするブラックフライデーがある
- 経済効果はハロウィン、バレンタインデーの5倍以上
2.年末商戦関連銘柄で勝つためのポイント!
年末商戦の売り上げは毎年右肩上がりで成長しており、今年も間もなく本格化していくことから株式市場では物色期待が高まっています。
2-1.投資タイミングは12月の第一営業日初値?
1年で最も消費活動が行われる12月から1月にかけて、株式市場ではどのような動きが予想されるでしょうか。
- 株式を買うタイミング:12月の第1営業日の始値で株式を購入
- 株式を売るタイミング:1月の第1営業日の始値で株式を売却
以上の売買タイミングと、年末商戦(クリスマス商戦)関連銘柄に該当する約40銘柄で、実際に過去15年分の動向を調べたデータによると、以下のような結果となりました。
勝率:65%
騰落率:+3.0%以上
年末商戦関連銘柄を12月1日から1月までの丁度1ヶ月間を狙って、投資戦略を練ることで高確率で利益に繋がっていることがわかります。
その他にも年内最後の取引を指す大納会や、年始で一番初めの取引を指す大発会を狙った投資法なども個人投資家に人気です。
▼詳しくはこちらをご覧下さい。
【大納会と大発会の株価傾向とは?勝率の高い年末年始で勝負をかける】
それぞれの投資に合った銘柄や戦略を見つけることができれば、個人の出費がかさむこの時期に投資で賄うことが可能となるでしょう。
- AIスピーカーの販売各社が年末商戦に向けて力を入れている
- 12月1日から1月までの1ヶ月間に年末商戦関連銘柄を狙う投資は高勝率
3.クリスマス関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
2018年のクリスマスシーズンには、クリスマス関連銘柄はどのような値動きをしたのかを見ていきましょう。
ただ、2018年の11月から12月に掛けては、米中貿易摩擦の影響でマーケット全体が暴落していたことを考慮しておく必要があります。
3-1.おもちゃはクリスマスの象徴!【7832】バンダイナムコHD
おもちゃメーカー最大手の【7832】バンダイナムコホールディングスは、クリスマス関連銘柄を代表する銘柄です。
同社はガンダムやプリキュアといった子どもに大人気のおもちゃを多数手掛けているほか、
鉄拳やテイルズシリーズなどの人気ゲームソフトを開発していることでも知られています。
同社の株価は2018年11月初めには4,035円を付けていましたが、12月には4,950円にまで上昇。
日本株の大半が米中貿易摩擦で暴落となっていた2018年のクリスマスシーズンに+22%の上昇となり、一人勝ちとなりました。
なお、同社は2019年に入ってからも上昇を続けており、2019年10月には一時6,960円を付けて上場来高値を更新しています。
2019年のクリスマスシーズンにも期待です。
3-2.ディズニーランドはクリスマスにも強い!【4661】オリエンタルランド
「東京ディズニーランド」「東京ディズニーシー」を運営する【4661】オリエンタルランドは、クリスマス関連銘柄としても注目されます。
東京ディズニーランドでは、11月から12月25日までスペシャルイベント「ディズニー・クリスマス」を開催しており、老若男女多くのカップルや家族に好評です。
同社の株価は2018年11月初めには10,650円を付けていましたが、12月には最大11,615円まで上昇。
2018年のクリスマスシーズン中には最大+9%の上昇となっています。
また同社もバンナムホールディングスと同じく2019年に入ってからも力強く上昇し続けており、
2019年10月現在は一時16,980円を付けて上場来高値を更新中です。
2018年のクリスマスシーズン中に上昇した銘柄を2銘柄見てきましたが、米中貿易摩擦による相場暴落があったことから、
上記2銘柄以外のクリスマス関連銘柄は総じて下落~横ばいとなっています。
2019年には相場が持ち直してきているため、2019年のクリスマスシーズンは期待してもいいのではないでしょうか?
- 2018年のクリスマスシーズンには、バンナムとオリエンタルランドの2銘柄が大きな上昇となった
- 米中貿易摩擦による相場暴落の影響で、2018年のクリスマスシーズンは全体的に厳しい値動きに。相場が持ち直してきている2019年は期待が高まる!
3.クリスマス関連銘柄リスト
銘柄 | 備考 |
【2211】不二家 | お菓子メーカー、クリスマスケーキに強み |
【2268】B-R サーティワンアイスクリーム | アイスクリームチェーン、クリスマスケーキも手掛ける |
【3086】J.フロント リテイリング | 百貨店「大丸松坂屋百貨店」 |
【3099】三越伊勢丹 | 百貨店「三越伊勢丹」 |
【4661】オリエンタルランド | テーマパーク「東京ディズニーランド」「東京ディズニーシー」 |
【7832】バンダイナムコ | 総合おもちゃメーカー、「ガンダム」「プリキュア」など |
【7867】タカラトミー | おもちゃメーカー、「トミカ」「プラレール」など |
【7974】任天堂 | ゲームメーカー、ゲーム機「ニンテンドースイッチ」や「ポケモン」「マリオ」 |
【9873】日本KFC | ファストフードチェーン「ケンタッキーフライドチキン」 |
【8008】ヨンドシーHD | ジュエリーブランド「4℃」 |
4.オススメのクリスマス関連銘柄3選!
12月のボーナスが重なる年末商戦を勝ち抜くであろう関連銘柄の中から、とくに注目の本命4銘柄をご紹介していきます。
4-1.【7974】任天堂
市場 | 東証一部 |
注目ポイント | 世界的ゲームメーカー。ゲーム機「ニンテンドースイッチ」や「マリオ」「ポケモン」などの人気ゲームソフトを展開。 |
ゲーム機やゲームソフトはクリスマスプレゼントとして定番のものとなっています。
任天堂は、2019年のクリスマス商戦向けに「ニンテンドースイッチ」を小型化した「ニンテンドースイッチライト」を投入。
さらに、ポケモンの最新作「ポケットモンスターソード・シールド」が11月に発売されることから、2019年に最も注目のクリスマス関連銘柄だと言えるでしょう。
4-2.【7832】バンダイナムコHD
市場 | 東証一部 |
注目ポイント | 総合おもちゃメーカー最大手。「ガンダム」や「プリキュア」などの人気商品を多数手掛ける。 |
2018年のクリスマスシーズンに一人勝ちとなったバンダイナムコホールディングスは、2019年にも注目の銘柄です。
ただ、株価が大きく上昇しているため、利益確定売りに押されて伸び悩む可能性もあるということは頭に入れておきましょう。
クリスマスシーズン中だけでなく、長期投資におすすめの成長株です。
4-3.【2211】不二家
市場 | 東証一部 |
注目ポイント | 山崎製パン傘下のお菓子メーカー大手。ケーキに強み。 |
お菓子メーカーは数多くありますが、その中でも、不二家はケーキに強みを持つことで知られています。
クリスマスケーキ特需を期待してお菓子メーカーを物色する場合には一押しの銘柄です。
同社は、2018年のクリスマスシーズンには米中貿易摩擦の影響で下落となりましたが、2017年のクリスマスシーズンには約+10%の上昇となっており、2019年にも期待です。
5.まとめ
2018年のクリスマスシーズンは、米中貿易摩擦による世界株安と重なってしまったことから、多くのクリスマス関連銘柄も不調に終わりました。
2019年は相場も持ち直しの動きを見せていることから、2019年のクリスマスシーズンにはクリスマス関連銘柄に大きな期待が集まります。
クリスマス関連銘柄を手掛ける際の注意点としては、
「クリスマスをきっかけに長期投資をするのか?」「クリスマスシーズン中だけの短期投資をするのか?」を事前に決めた上で投資することが重要です。
バンナムホールディングスやオリエンタルランド、任天堂などの成長が期待できる銘柄はクリスマス後にも長期投資がおすすめですが、
百貨店や宝石といったセクターは長期投資にはおすすめできません。
「クリスマスをきっかけに長期投資をしたいのか?」「クリスマスシーズン中に限定した取引をしたいのか?」を明確にした上で、
クリスマス関連銘柄を手掛けていくことがおすすめです。
2019年のクリスマスで注目の新商品などにはアンテナを張っておき、クリスマス関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
急騰狙いのおすすめ記事