- 2019-1-14
- 株の初心者用講座
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2017年は働き方改革や再生医療といったテーマ株が東証をけん引する一大セクターとなりましたが、これらのテーマ株は出遅れ株も非常に大きな値上がりを見せました。
出遅れ株投資は、既に大きなトレンドになっているテーマを確認してからの投資になるため、ローリスクハイリターンを狙える場合が少なくありません。
2019年も出遅れ株の動向に注目していきましょう!
目次
1.2019年注目の出遅れ銘柄
2017年は、政府が積極推進する働き方改革関連銘柄、再生医療やがん治療などのバイオテクノロジー関連銘柄といったテーマ株が大きな値上がりを見せました。
この他にも、教育関連銘柄やキャッシュレス関連銘柄など、今後息の長いテーマになると期待された関連銘柄も、よく物色されました。
2019年以降も物色され続ける可能性が高い、これらのテーマ株の出遅れ銘柄を見ていきましょう。
1-1.2019年注目の出遅れ銘柄
銘柄 | 株価 | 備考 |
【2370】メディネット | 72円 | 細胞加工受託やがん免疫細胞療法を展開 |
【3681】ブイキューブ | 377円 | コミュニケーションサービスを提供する教育関連銘柄 |
【2533】オエノンホールディングス | 342円 | 酵素医薬品を手掛ける焼酎・清酒大手企業 |
【8473】SBIホールディングス | 2,222円 | バイオ領域に注力しているベンチャーキャピタル大手 |
【2160】ジーエヌアイグループ | 3,225円 | 遺伝子解析と製薬会社を展開しているバイオ薬品ベンチャー企業 |
【7774】ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング | 1,018円 | 自家培養表皮及び軟骨などを開発している再生医療ベンチャー企業 |
【4572】カルナバイオサイエンス | 1,053円 | キナーゼたんぱく質製版及び解析受託を手掛ける |
【2372】アイロムグループ | 1,512円 | 医療機関向けの臨床試験支援事業を展開している |
【2309】シミックホールディングス | 1,632円 | 製薬会社向けに医薬品受託製造などを展開している臨床試験支援大手企業 |
【6866】日置電機 | 3,430円 | 電子測定器及び現場測定器を展開している電気計測器中堅企業 |
2.そもそも出遅れ株とは?
出遅れ株とは、ある業種やあるテーマに関連する銘柄に大きな資金が入ってきて関連銘柄が大きく上昇する中で、その上昇から取り残される銘柄のことです。
2-1.出遅れ株のメリット
出遅れ株は、同業種や同テーマの銘柄の上昇が一段落した時点で上昇することが多いため、ある程度予測することが可能であるというメリットがあります。
逆に、ある業種やテーマに関連して真っ先に上昇する銘柄を先導株といいます。
もちろん、先導株に投資出来れば最高ではあります。
ですが、どの業種やテーマがマーケットで注目されるかを予測してかつ、その中で先導株まで予測するのは非常に困難であるというのが現実です。
しかし、出遅れ株ならば、既にマーケットで注目されている業種やテーマを絞ってから銘柄選びをすることが出来るため、銘柄選びの効率が圧倒的に良くなります。
このように、出遅れ株のメリットは、後出しじゃんけんのような形で有利な投資が出来ることにあります。
また、既に大きく上昇している銘柄を買う場合は、投資家が値上がり分の利益確定をしてくる売り圧力による下落リスクがありますが、上昇していない出遅れ株はこのリスクが小さくなります。
2-2.出遅れ株のデメリット
出遅れ株に資金が流れてくる前にそのテーマが終わってしまうと、出遅れ株に資金が回ってこなくなります。
それどころか、むしろ下落してしまうリスクがあることが挙げられます。
そのため、出遅れ株投資が上手くいくかどうかは、「大きく注目されている業種やテーマが息が長く続きそうなトレンドになるかどうか?」を見極めることにあると言えます。
また、テーマとなって上昇しそうな銘柄にも関わらず上昇が起こらないということは、その銘柄が悪材料を抱えている場合も少なくありません。
特に決算を控えている場合には、決算で悪い材料が出ることが織り込まれてその価格になっている場合があります。
出遅れ株投資をする際は、単に安くて注目されていないから買うといった安易な投資行動は避け、
その銘柄の業績や事業内容を見極めてから投資することを心掛けていきましょう。
3.過去の出遅れ株の動向
それでは、この1年間に大きな値上がりを見せた出遅れ株を見ていきましょう。
3-1.働き方改革関連銘柄の出遅れ株となったキャリア
2017年は働き方改革が大きく注目され、関連銘柄が軒並み大きく上昇した1年となりました。
特に、政府が2017年3月28日に「働き方改革実現会議」を開き、働き方改革の実行計画を取りまとめたとの報道があってから、2017年3~5月に掛けて関連銘柄が軒並み大きく上昇しました。
しかし、人材派遣や転職を手掛けている銘柄が軒並み上昇していく中で、高齢者人材サービスを手掛ける【6198】キャリアは当初、むしろ下落していました。
同社の株価は、2017年10月には一時1,845円の安値を付け、同業種・同セクターの働き方改革関連銘柄が軒並み大きな上昇をするのとは対照的な値動きです。
しかし、2017年11月に、働き方改革関連銘柄の出遅れ株として同社が注目され、2018年1月には一時4,065円の高値まで急騰。
わずか3ヶ月で2倍以上の上昇となりました。
働き方改革関連銘柄の多くは、この1年間じっくり時間を掛けて2~3倍の上昇となりましたが、
出遅れ株だった同社はわずか3ヶ月でほぼ同じ値上がりを達成したことになります。
このように、既に鉄板とされているテーマが分かっている状態で出遅れ株を物色しておくことによって、短期間にハイリターンを狙える可能性があります。
3-2.再生医療関連銘柄の出遅れ株となったセルシード
iPS細胞を始めとする再生医療やバイオテクロノジーに関連した銘柄も、
「人生100年時代」に不可欠な未来技術として、2017年にマーケットで大きく注目されたセクターの一つになりました。
多くのバイオベンチャーや再生医療関連銘柄が高騰する中で、
細胞シート再生医療事業を手掛ける【7776】セルシードはこのバイオバブルに乗れず下落していました。
さらに同社の株価は、2017年12月には一時436円を付け、上場来安値を更新……。
アベノミクス相場以来のバイオバブルの到来とも言われていた中で、一人負けのような値動きとなっていました。
しかし、この翌月から出遅れバイオベンチャーとして同社が注目されて、株価は急騰。
2018年4月には一時2,020円まで上昇し、上場来安値を付けてから5ヶ月で5倍近くの上昇となりました。
働き方改革関連銘柄は政府の政策として鉄板のトレンドであった一方、
再生医療やバイオテクロノジーは今後の人類のライフスタイルにとってなくてはならないテーマとして注目されました。
出遅れ株に投資する際は、このような息の長いテーマを選ぶように心がけていきましょう。
4.出遅れ株の探し方
具体的に出遅れ株を見つける方法を見ていきましょう。
4-1.現在マーケットで注目されている息の長いテーマを選ぶ
まず、何と言っても大事なのは「現在マーケットで注目されているテーマ株は何か?」を考えてみることです。
既に上昇している銘柄をいくつかピックアップし、上昇している理由(材料やニュース)を探してみることによって、
「現在マーケットで注目されているテーマ株は何か?」を推測することが出来ます。
また、テーマ選びでの注意点としては「そのテーマが息の長いテーマになるかどうか?」を考えてみることが重要です。
あるニュースによって一瞬だけ注目されて上昇しているテーマも少なくありません。
そのような息の短いテーマでは、出遅れ株に投資家の資金が回ってくる前にトレンドが終わってしまいます。
メタンハイドレートなどは息が短い
例えば、日本の近海にはメタンハイドレートが大量に埋蔵されていることから、メタンハイドレートに関するニュースが流れると、メタンハイドレート関連銘柄に資金が流入してくることがあります。
しかし、多くの場合長くても1週間程度でトレンドは終わってしまい、出遅れ株にまで資金が回ってくることはほとんどありません。
今後の技術革新次第ではメタンハイドレート関連銘柄が相場をけん引するセクターになり、出遅れ株にも資金が回ってくるようなテーマ株となることもあり得ます。
ですが今のところはまだ未知数であるためです。
このような一時的なテーマではなく、日本のマクロ経済や人々のライフスタイルに大きな影響を与えると推測できるテーマを選ぶことが重要です。
息の長いテーマとは?
現在に置いて息の長いテーマとは
- IT関連
- 国策関連
- 再生医療、バイオ関連
- 人材派遣関連
このような関連銘柄が息の長いテーマとなります。
「3.過去の出遅れ株の動向」で上げた人材派遣で言えば、
日本の人口動態から考えると、人手不足は今後2~30年は続く長いトレンドになることは間違いないため、働き方改革関連銘柄は息の長いテーマになると推測出来ます。
また、再生医療やバイオテクロノジー関連銘柄も同様に、
世界的に平均寿命が延びていて「人生100年時代の到来」が叫ばれていることから、非常に息の長いテーマとなると推測出来ます。
国策関連銘柄も国が後押しするだけあり、長期目線で資金が流入してきます。
働き方改革も国策の一貫でありますが、他、国策関連についてはこちらをご参考ください。
▼参考
人工知能関連銘柄も今最も注目されているテーマ株であり、非常に息の長いテーマとなっております。
▼参考
2019年も最強テーマ!本命の人工知能(AI)関連銘柄とは?
出遅れ株投資をするためのテーマを選ぶ際は、このような息の長いテーマを選ぶことが非常に重要になってきます。
4-2.息の長いテーマの中から出遅れ株を選定する
現在マーケットで注目されていて、息の長いテーマになると推測されるテーマを選んだら、そのテーマに関連する銘柄をピックアップしてみます。
その中で、関連銘柄が軒並み上昇している一方で、横ばいまたは下落している銘柄が出遅れ株の候補となります。
このようにして出遅れ株の候補を抽出したら、その銘柄の業績や事業内容を調べるなどの調査を行い、投資するに値する出遅れ株を選定していきます。
あとは自分で選んだ出遅れ株に投資するかどうかを判断しましょう!
5.まとめ
2017年には働き方改革関連銘柄やバイオテクノロジー関連銘柄が大きな注目を集め、東証を牽引する重要セクターとなりました。
人手不足に伴う働き方改革関連銘柄と、人生100年時代に必要不可欠な再生医療やがん治療などのバイオ関連銘柄は、今後も息の長いテーマとなることが期待されます。
しかし、これから2019年から2020年に掛けて、どのようなテーマ株が投資家から注目されるのかは、まだ分かりません。
そのため、多くのニュースにアンテナを張っておき、「東証でいま最も注目されているテーマ株」に関するマーケット情報は絶えず最新のものにしておく必要があります。
東証で最も注目されているテーマ株と、関連する出遅れ株の動向はしっかりとチェックしておきましょう。
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