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買いか待ちか?自動運転車株の銘柄監視のコツ

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トヨタ自動車の豊田章男社長は2018年6月14日の定時株主総会で、世界の自動車業界に「100年に一度の大変革」が訪れていると述べました。

 

確かに電気自動車(EV)や燃料電池車やカーシェアリングなどテーマがいくつかありながら、まだ勝者もトップ集団も決まっていません。

 

特に、自動車業界に最も大きなインパクトを持つ自動運転車の分野は、IT企業まで参加して玉石混交です。

 

そのため個人投資家も、自動運転車関連株に興味を示しつつも、買うタイミングをつかみあぐねているのではないでしょうか。

 

そこで今回は、最近の自動運転車のトピックスを紹介しながら、「自動運転車株をどのような観点でウォッチしたらいいのか」みていきましょう。

 

1.「国策の売りなし」に当てはまる

自動運転車は日本政府が強い関心を示しています。

それはそうでしょう。発電所や鉄道などのインフラも、そして日本の「お家芸」だった家電も、さらにスマホでもITでも日本はすでにトップではありません。

 

自動車メーカーまで自動運転車で後れを取ってしまったら、日本のモノづくりは大きく後退するでしょう。

そのため国土交通省も経済産業省も自動運転車ビジネスに手厚い支援を惜しみません。

 

「国策に売りなし」という株格言があります。

政府がテコ入れしている業界企業の株は安定しているから売る必要はない、という意味です。

 

自動運転車関連株は、まさに国策株といえるでしょう。

 

2.自動運転車の最近の話題~米テスラは大丈夫?

しかし自動運転車には不安を感じさせる話題もあります。

 

2018年6月13日に、アメリカのEVメーカー大手テスラ社が全従業員の9%にあたる3,000人を削減するニュースが飛び込んできました。

「テスラが人員削減へ、全体の約9%に相当」

引用元:ブルームバーグ

 

テスラは3月にも、自動運転支援システムを搭載した自動車で事故を起こし運転手が死亡する事態を引き起こしています。

さらに同月、12万台のリコールも出しました。

 

テスラ株は大幅に下落し、アメリカ自動車メーカー時価総額1位の座をGM(ゼネラルモーターズ)に明け渡し社債も過去最安値をつけました。

 

 

ただ日本の個人投資家が、テスラの惨状を見ただけで日本の自動運転車関連株に見切りをつけてしまうのはもったいない話です。

 

自動運転車が世界の自動車市場、そして世界の産業界に大きなインパクトを与えることは間違いないからです。

 

テスラの事例を記憶に残しつつ、自動運転車関連株を注視することをおすすめします。

 

3.自動車メーカー株と周辺機器企業株に分けて考える

日本の自動運転車関連株の動きをみるとき、トヨタやホンダなどの自動車メーカー株と、それ以外の周辺機器企業株を分けて考える必要があります。

 

なぜなら同じ自動運転車分野でも、自動車メーカー株と周辺機器企業株ではまったく異なる動きをするからです。

 

3-1.4つのカテゴリーからまんべんなく買おう

自動車メーカー株はさらに、自前で「自動運転車をつくるメーカー株」と「自前では開発しないメーカー株」に分けて考えます。

 

また、周辺機器企業株をみるときは、部品メーカー株とIT・IoT・AI株に分けて考える必要があります。

 

以上をまとめたのが下の表です。

 

自動運転車関連株
自動車メーカー株 周辺機器企業株
自前で自動運転車をつくるメーカー株 自前では開発しないメーカー株 部品メーカー株 IT・IoT・AI株

 

つまり自動運転車関連株の動向をみるときは、「4つのカテゴリーを別々に観察する」必要があるのです。

 

この4つのカテゴリーの株価は、まったく異なる要因で動きます。

自動運転車関連株を買うときの理想は、分散投資の考えを応用して、この4つのカテゴリーからまんべんなく購入することです。

 

4.「自前でつくるメーカー株」と「開発しないメーカー株」に分けて考える

それでは「自動運転車関連株としての自動車メーカー株」の見方を解説します。

 

国内乗用車7社をこの2つに割り振ると次のようになります。

自動車メーカー株
自前で自動運転車をつくるメーカー株 自前では自動運転車を開発しないメーカー株
トヨタ(7203)、ホンダ(7267)、日産(7201) スバル(7270)、マツダ(7261)、三菱(7211)、スズキ(7269)

 

自動運転車の開発には莫大な資金が必要なので、小さなメーカーが自力で研究することは難しいのです。

しかも最近の国内自動車業界は、「トヨタとスバル、マツダ、スズキ、ダイハツ」「日産と三菱」「ホンダ単体」という3極に分かれています。

 

そのため、トヨタの自動運転車技術はトヨタ連合で共有し、日産の技術は三菱と共有すると考えられるのです。

 

ただ「自前では自動運転車を開発しない」といっても、自動運転車を発売しないわけではないので注意してください。

 

4-1.自前で自動運転車をつくるメーカー【トヨタ、ホンダ、日産】株のウォッチの仕方

自前で自動運転車をつくるトヨタ、ホンダ、日産の株に興味がある方は、将来この3社から自動運転車が発売されたときに、そのレベルを確認するようにしてください。

 

日産は2016年8月、新型セレナに世界で初めて自動運転技術を搭載しました。

確かに意欲的な自動車なのですが、セレナの自動運転レベルは2です。

 

自動運転レベルは5まであるので、それほど高いレベルではないのです。

 

自動運転レベルと機能は以下

レベル1 ハンドルまたは加減速をサポート
レベル2 ハンドルと加減速を両方サポート
レベル3 特定の場所で自動車全体を操作、緊急時はドライバーが操作
レベル4 特定の場所で緊急時も含めて自動車全体を操作
レベル5 すべての場所で緊急時も含めて自動車全体を操作

 

このレベル表をみると、セレナのレベル2は「すごくない」とはいいませんが、「驚嘆に値する」とまではいえないことがわかります。

 

市場もそのように認識していて、新型セレナの販売前後の日産株はあまり大きな動きをしていません。

 

<新型セレナ販売(2016年8月)前後の日産株の値動き>

2016年6月 917円
2016年7月 1,012円
2016年8月 1,015円
2016年9月 982円
2016年10月 1,068円

トヨタ、ホンダ、日産の株価が自動運転車の要素で大きく動くとしたら、「レベル3の発売」となるでしょう。

 

4-2.自前では自動運転車を開発しないメーカー株【スバル、マツダ、三菱、スズキ】のウォッチの仕方

この4社の株価は、自動運転車関連の大きなニュースが発表されてもすぐに変動することはないでしょう。

 

例えばトヨタが画期的な自動運転車を発表し、その後、スバル、マツダ、スズキに技術供与されることがわかった時点でじわじわ株価が上がる、といったイメージです。

 

5.周辺機器企業は「部品メーカー」株と「IT・IoT・AI」株に分けて考える

自動車業界は自動車メーカーだけでは回りません。

 

自動運転車となると、ますます自動車メーカーだけでは立ち行かなくなります。

 

自動運転車の成否を握るのは、自動車メーカーの周辺にいる機器企業です。

 

周辺機器企業は従来の部品をつくる部品メーカーと、IT・IoT(ネットとモノ)・AI(人工知能)関連企業に分かれます。

 

以上をまとめると次の表になります。

  • 自動運転車関連株
  • 周辺機器企業株
  • 部品メーカー株 IT・IoT・AI株

 

それでは「部品メーカー」株と「IT・IoT・AI」株のウォッチの仕方をみていきましょう。

 

5-1.「部品メーカー」株のウォッチの仕方

自動車部品メーカーのなかには、「従来の部品をつくっているだけでは生き残れない」との危機感から、自動運転車に使われる部品の開発に乗り出している企業があります。

 

北陸電気工業の自動車部品では、自動車の横滑りを制御する3軸加速度センサーが知られています。

 

ただ最近の株価は順調とはいえません。

アベノミクスの波に乗り2013年当初1,000円だった株価は一時2,000円をうかがう展開をみせましたが、2018年6月は1,300円台で推移しています。

 

「自動運転車の部品をつくっているメーカーの株は買い」とはならいことに注意しましょう。

自動運転車はまだ発展途上にあるので、「絶対に欠かせない部品」が固定しないからです。

 

5-2.「IT・IoT・AI」株のウォッチの仕方

各企業をウォッチする場合、IT事業は本業のITと自動運転での利益が同等の売上を上げるようになるかを見ていく必要があります。

 

ゲームとプロ野球の印象が強いDeNA(2432)ですが、自動運転バスを商業施設で走らせる事業を手がけています。

 

またDeNAは自治体と手を組むことが得意な企業です。

公道を使う自動運転車の実証実験では、自治体の協力が不可欠なので、行政との連携は同社の強みになるでしょう。

 

DeNA株は2016年後半に4,000円に迫る勢いがありましたが、2018年6月は2,000円前後で推移しています。

これは、すでに閉鎖されている医療解説サイトWelqのずさんな記事問題が尾を引いていると考えられます。

 

つまりいくら自動運転車事業で実績を積んでも、

DeNAの株価を決めるのは「現在ではまだ」本業のIT事業である、ということです。

 

ソフトバンクもITが本業

ソフトバンクグループ(9984)にも同じことがいえます。

ソフトバンクの子会社、SBドライブ株式会社は羽田空港周辺で自動運転バスの実証実験を手がけました。

 

しかも同社が調達した専用車両の「NAVYA ARMA」はかなり先進的なデザインで、未来を感じさせます。

しかしソフトバンクグループは時価総額9兆円超の巨大企業なので、その株価は「自動運転車ぐらいでは」動きません。

 

このように、各IT企業は自動運転の売上を上げなければ、まだ株価に影響を与えるまでに行きません。

そのため売上に注視してみましょう。

 

6.まとめ~日本の未来を占う銘柄

 

日本のモノづくりが不振にあえいでいます。

 

今後、中国がますます台頭してきますし、日本は少子化と人材不足が深刻化するので、将来的にも厳しい情勢です。

 

そのなかで自動車産業は「虎の子」といえるでしょう。自動運転車関連株を注視することは、日本の未来をみることにもつながります。

 

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