- 2019-7-18
- 医療
イーエムシステムズは+72%!CEホールディングスは+80%!ファインデックスは+90%!ソフトマックスは+374%!!!
日本では、病院の医療記録を電子化して記録する電子カルテの普及が、諸外国と比べて大きく遅れています。
しかし逆に普及の遅れは大きなビジネスチャンスであるとして、多くのIT企業が電子カルテ事業に参入。
マーケットでも電子カルテは注目テーマになっています。
今回は電子カルテ関連銘柄に注目していきましょう!
目次
1.電子カルテ関連銘柄とは?
医療現場の生産性向上のために、電子カルテの普及が期待されています。
1-1.電子カルテとは?
電子カルテとは、従来は医師が紙に記入していた患者の医療記録(カルテ)を、電子的な記録方法に置き換えて、データベース化して記録する仕組みです。
電子カルテのメリット
カルテの記録が楽になるため、受付業務や会計時間、文書作成時間が軽減されることによって、医療現場の業務効率が向上することが挙げられます。
紙のカルテの場合、医師が記入した文字を見誤って解読してしまうことによる事故が起こるリスクもありました。
しかし電子カルテならそのようなリスクもなくなります。
また電子的に記録されるため、紙のカルテのような紛失リスクがなくなり、いつでも見たい情報に簡単にアクセスできるようになります。
さらに、電子カルテはコンピューターサーバーに記録されるため、紙カルテのように保管場所が取られることもありません。
電子カルテのデメリット
一方、電子カルテのデメリットとしては、医療従事者にシステム慣れが必要になること、緊急停電時には電子カルテを参照できなくなってしまうこと、導入コストが掛かることなどが挙げられます。
1-2.日本の電子カルテ普及状況は?
日本では今後、高齢化が急速に進むことから、医療現場での生産性向上は避けて通れない重要課題となっています。
しかし諸外国と比べて、日本の電子カルテ普及率は大きく遅れているのが現状です。
イギリスやオランダ、ノルウェーといったヨーロッパ先進国では電子カルテ普及率はほぼ100%となっており、アメリカやカナダでも70~80%以上の普及率となっています。
一方、一般社団法人「保健医療福祉情報システム工業会」が2017年に行った調査によると、日本で電子カルテシステムを導入している病院は全体の34.4%に留まっています。
調査の内訳を見てみると、病床数が600以上の大病院では約80%以上が電子カルテを導入している一方で、病床数が100以下の中小病院での電子カルテ普及率は10%前後に留まっています。
日本の電子カルテ普及率を先進国並みに引き上げるには、中小病院に電子カルテを普及させられるかどうかがポイントになりそうです。
電子カルテと同じく日本が諸外国と比べて大きく遅れていることとしては、政府が積極推進している「キャッシュレス化」が挙げられます。
キャッシュレス化に関連する銘柄は軒並み大きな上昇となっており、電子カルテ関連銘柄にもビジネスチャンスを睨んだビッグマネーが入ってくることが期待されます。
- 電子カルテとは、電子的に医療記録を付けてデータベース化する仕組み
- 日本の電子カルテ普及率は諸外国と比べて大きく遅れており、ビジネスチャンスがあると期待されている
2.電子カルテ関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
電子カルテ関連銘柄のこの1年間の株価動向を見ていきましょう。
2-1.【3671】ソフトマックス、電子カルテ事業が注目されて大きな値上がり!
医療情報システムの開発を手掛けている【3671】ソフトマックスは、電子カルテ関連銘柄を代表する銘柄です。
同社は、Web型電子カルテシステム「PlusUs – カルテ」を始め、電子カルテを事業の主力に展開していることで知られています。
同社の株価は、2018年7月には471.3円を付けており、2018年12月には一時306.7円まで落ち込んでいました。
しかし年明けから大きく上昇し、2月発表の決算では営業利益率が+56%増となり、5月にも良決算を発表。
6月には1→3の株式分割をするなど、買い材料を次々と発表したことで株価は急伸。
2019年7月には1,485円まで上昇しています。
この1年間では最大3.15倍(+215%)の上昇となっており、年初からの上昇率は4.74倍(+374%)となっています。
下半期もこのまま上昇を続ければ、2019年のテンバガー(10倍株)第一号になる可能性も十分にあり得ます。
2-2.【4820】イーエムシステムズ、電子カルテ事業でも注目!
調剤薬局向けの情報システムやネットワークシステムの開発を手掛けている【4820】イーエムシステムズは、電子カルテ関連銘柄としても注目されています。
同社は、クリニック向けの電子カルテシステム「MRN」を手掛けていることでも知られています。
同社の株価は、2018年7月初めには1,128円を付けており、2018年12月には一時927円まで下落しました。
しかし2019年に入ってからは株価上昇が続いており、2019年6月には1,698円の上場来高値を付けています。
この1年の上昇率は+50%、年初からの上昇率は最大+72%となっています。
電子カルテ関連銘柄は調子がいい
電子カルテ関連銘柄は、2019年に入ってから大きく上昇している銘柄が目立ちます。
今回見てきた2銘柄以外にも、
電子カルテシステム「REMORA」を手掛ける【3649】ファインデックスは年初の518円から987円まで上昇(+90%)
電子カルテシステム「MI・RA・Is/AZ Life」を手掛ける【4320】CEホールディングスも年初の626円から1,129円にまで上昇(+80%)しています。
- 電子カルテ関連銘柄は、2019年に入ってから関連銘柄が軒並み大きな上昇を遂げている!
3.電子カルテ関連銘柄リスト
電子カルテ関連銘柄リストを見ていきましょう。
銘柄 | 備考 |
【2359】コア | クラウド型電子カルテ「i-MEDIC Plus++」 |
【2667】イメージワン | クラウド型オーダリング電子カルテ事業に参入 |
【3649】ファインデックス | 電子カルテシステム「REMORA」 |
【3671】ソフトマックス | Web型電子カルテシステム「PlusUs – カルテ」 |
【3733】ソフトウェアサービス | 電子カルテシステム「新版e-カルテ」 |
【4320】CEホールディングス | 電子カルテシステム「MI・RA・Is/AZ Life」 |
【4694】ビー・エム・エル | 電子カルテシステム「Medical Station」「QUALIS」 |
【4820】イーエムシステムズ | 電子カルテシステム「MRN」 |
【6701】NEC:電子カルテシステム | 「MegaOak/iS」 |
【6702】富士通 | 電子カルテシステム「HOPE LifeMark-HX」「HOPE EGMAIN-LX」、クラウド型電子カルテ「HOPE Cloud Chart」 |
4.オススメの電子カルテ関連銘柄3選!
2019年下半期に注目・おすすめの電子カルテ関連銘柄を3銘柄見ていきましょう。
4-1.【2667】イメージワン
市場 | 東証ジャスダック |
企業概要 | 医療分野と地球環境分野で画像処理技術を提供する |
イメージワンは衛星画像の販売と医療画像システムを手掛けています。
2019年4月に「クラウド型オーダリング電子カルテ事業」への事業参入を発表。
電子カルテ関連銘柄として期待されます。
株価も長らく700円前後で推移しており、いつ電子カルテ関連銘柄の出遅れ株として物色されても不思議ではありません。
4-2.【4694】BML
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 臨床検査事業大手。医療情報システム事業も手掛ける。 |
医療検査事業大手のBMLは、医療情報システム事業として電子カルテシステム「Medical Station」「QUALIS」を手掛けていることでも知られています。
同社の株価は3,000円前後の高値圏で推移しており、電子カルテ関連銘柄の注目度から新高値を更新して株価が数倍以上に上昇してもおかしくありません。
東証一部上場銘柄である安心感と医療事業の成長期待から、長期投資におすすめの銘柄です。
4-2.【6702】富士通
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 国内トップの総合ITベンダー。通信システムや電子デバイスの製造販売を行う。 |
富士通は、国内の電子カルテ市場トップシェア企業です。
電子カルテシステム「HOPE LifeMark-HX」や「HOPE EGMAIN-LX」、クラウド型電子カルテ「HOPE Cloud Chart」を多くの病院に導入しています。
大型銘柄であるため、電子カルテ事業が株価に大きく寄与するとは考えられませんが、電子カルテ関連銘柄の中でも安全な東証一部銘柄として長期保有してみてはいかがでしょうか?
5.まとめ
電子カルテ関連銘柄は、5G関連銘柄やバイオテクノロジー関連銘柄などと並んで、2019年上半期に最も大きく上げている要注目テーマ株の一つになっています。
今後社会の高齢化が急速に進む日本では、医療現場のIT化による生産性向上は急務であることから、電子カルテは今後も注目テーマであり続けるものと見られます。
特に、日本の電子カルテ普及率が先進国並みに達するカギは、中小病院への普及がスムーズに進むことにあると考えられます。
電子カルテに関するニュースにはアンテナを張っておき、電子カルテ関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう!
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