株の基礎知識

NYダウと日経平均の関係性は?なぜ株価は連動するか

世界一の経済大国アメリカの代表的な株価指数であるNYダウは、世界経済の状態を示す指標でもあり、日経平均にも大きな影響を及ぼします。

 

好調なNYダウの値上がりにつられて、日経平均はこのまま2020年東京オリンピックに向けて大きく上昇していってもおかしくありません。

 

今回は、アメリカの代表的な株価指数であるNYダウと日経平均の関係性、今後の動向についても見ていきましょう。

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そもそもNYダウとは?

NYダウとは、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出して出している、アメリカの代表的な株価指数のことです。

 

NYダウ平均株価には、「ダウ工業株30種平均」、「ダウ輸送株20種平均」、「ダウ公共株15種平均」の3種類と、これらを合わせた「ダウ総合65種平均」があります。

 

この中で最もポピュラーで、一般的に「ダウ平均株価」と呼ばれている株価指数は「ダウ工業株30種平均」です

ニュースなどで「NYダウ」や「ダウ平均株価」という言葉を聞いたら、それは「ダウ工業株30種平均」のことを指しています。

 

ダウ工業株30種平均は、AppleやMicrosoft、ウォルマートなどアメリカを代表する30社の銘柄の単純平均で算出されます。

ただ、現在アメリカ市場で時価総額が高いAmazonやAlphabet(Googleの親会社)、Facebookは「ダウ工業株30種平均」に採用されていません。

 

ダウ採用銘柄は時代とともに入れ替えが行われており、現在のアメリカ経済を代表する銘柄が今後採用される可能性は高いと思われます。

 

なお、NYダウの価格が動く時間は、ニューヨーク証券取引所が開いている現地時間の9時30分から16時00分までです。

日本時間では23時30分から朝6時00分までとなります。

 

ただ、3月第2日曜日から11月の第1日曜日まではサマータイムが適用されて1時間早くなる(日本時間22時30分~朝5時00分までになる)ため、注意が必要です。

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NYダウの影響力と日本株との関係性

日経平均の朝9時の寄り付きは、前日のダウの値動きに大きな影響を受けます。

これは、前日のダウの値動きを見て売買を行う機関投資家や個人投資家が多いためです。

 

世界経済に影響を与えるアメリカの代表的な株価指数であるダウは、世界経済の状態を示す経済指標として捉えている投資家が多く、日経平均もその影響を受けざるを得ないのです。

 

そのため、日本株を扱う投資家にとって、前日のダウの値動きは絶対にチェックしておかなければいけない最重要指標となっています。

 

近年、ダウが大きく下げた場合は日経平均も大きく下がりやすい一方で、ダウが大きく上げても日経平均はそこまで大きく上がらないという傾向があります。

 

日経平均はバブル景気で絶頂だった1989年12月29日に38,957円を付けましたが、その後暴落し、2018年5月現在は22,000円前後で推移しています。

 

一方、ダウは1989年にはわずか2,753ドルに過ぎませんでしたが、今年2018年1月26日に26,616ドルの高値を付けました。

この約20年間に日経平均が停滞する一方、ダウは約10倍になっていたのです。

 

この差は、20年間経済成長を続けてIT産業を始めとする新産業を創出することに成功したアメリカ経済と、構造改革が停滞し「失われた20年」になってしまった日本経済を象徴していると言えます。

 

 

ただ、それでもダウが上がれば日経平均も上がるという関係性は意識されているため、ダウが上がり続ければ日経平均も連動して上がっていくものと考えて良いでしょう。

 

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アメリカ経済の悪化で輸出関連に影響

アメリカ経済の見通し悪化によりダウが大きく下がると、日経平均も影響を受けて大きく下がる傾向があります。

 

日経平均が下がると、基本的にほぼ全ての日本株に下げ圧力が加わります。

特にその中でも、一段と下げやすいのは輸出関連銘柄です。

 

アメリカへの輸出比率が高くなくても、アメリカ経済の悪化(ダウの下落)は世界経済の悪化に繋がると連想されるため、自動車や産業用機械と言った国内の輸出関連銘柄は売られます。

 

ダウの値動きをチェックするにあたり重要となるのが、アメリカの金融政策を決定するアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)の動向です。

とくに政策金利については注意が必要で、金利が上昇する利上げが発表されたらダウは大きく下がると考えられます。

 

2018年1月26日に最高値を付けてからダウがやや停滞しているのは、FOMCによる政策金利の引き上げが投資家から嫌気されているからです。

 

また、毎月第1金曜日の8時30分(日本時間22時30分)にアメリカ労働省から発表される雇用統計もダウに大きな影響を与える重要イベントです。

 

ダウの動向に大きな影響を与える、FOMCの金融政策と毎月第1金曜日に発表されるアメリカ雇用統計は必ずチェックしておきましょう。

 

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まとめ

NYダウは2018年1月26日に26,616ドルの史上最高値を付けています。

 

その後は金利上昇を嫌気した調整が続いていますが、アメリカの経済指標は良好であるため、今後更なる高値更新が期待されます。

 

日本経済は人口減少や人手不足といった不安要素が山積ですが、アメリカ経済は好調に推移する予測から日経平均もその恩恵を受け上昇していく可能性は高いです。

 

ただ、近年やや懸念されているのが、保護主義政策や移民の規制などトランプ政権の経済政策。

 

アメリカ経済の強みを削ぐような経済政策は、世界中の投資家からも懸念されています。

 

トランプ政権の経済政策やFOMCの金融政策、毎月第1金曜日に発表される雇用統計にはアンテナを張り、日経平均にも大きな影響を与えるNYダウの動向は必ずチェックしておきましょう。

 

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