- 2019-8-9
- リスク管理
経済ニュースなどで「◯◯の銘柄がマネーゲームになっている。
といった内容を聞いたことはありませんか?
色々な意味がありますが、株式投資においては、
超短期的な利益を狙う、ギャンブル性の高い取引を意味します。
つまり仕手株以上の超ハイリスク・ハイリターンです。
今回はマネーゲームについて解説していきます。
目次
1.マネーゲーム化する銘柄とは
主にマネーゲーム化する銘柄は、
整理ポストに指定され、上場廃止が決定した銘柄に多く発生します。
1-1.監理ポストと整理ポスト
まず上場廃止になる流れを解説します。
上場を維持する基準に満たしていないと判断されると、まず監理ポストに指定されます。
監理ポストとは、いわば上場廃止候補銘柄となることです。
ここで本当に廃止になるのかどうかの審査が行われます。
上場廃止が決定すると、次は整理ポストに指定されます。
整理ポストに指定されると、原則1ヶ月後に上場廃止となるのです。
この1ヶ月間にマネーゲーム銘柄となる場合が多いというわけです。
▼参考
上場廃止の銘柄のチャートの動きがこちらにまとめてありました。
http://rizumunet.blog.jp/archives/1018689990.html
1-2.上場廃止銘柄の株価は0円に近づく
上場廃止が決定した株は近い将来、価値ゼロの紙くずになります。
現在の価格が100円、1000円あろうと最終的に1円まで下落するのです。
とはいえ株価が1円になっても頻繁に売買され、1円~5円の間を行ったり来たりし激しく上下します。
1円の株が5円になれば株価5倍ですよね。
この利ざやを稼ぐため、投資家が頻繁に売買を行う様をマネーゲームと呼んでいるのです。
1-3.マネーゲーム化した銘柄は超ハイリスク!
1円で買って、5円で売れば簡単に利益が出ます。
簡単に行えそうに見えますね。
しかし1円で買って5円で売ろうとしても、皆同じことを考えているため買い手がおらず売れません。
また5円になったとしても、圧倒的な注文量があるため処理が追いつかずに売れないのです。
株の約定とは早いもの勝ちで、より早く注文した人から約定されるためです。
この時誰よりも早く注文していれば約定されます。
しかしかなりの参加者がいるため、ココに食い込むのは容易ではありません。
ここまで来ると運が必要であり、完全にギャンブルですね。
マネーゲーム化された銘柄は簡単そうに見えますが、実は超ハイリスクなのです。
2.過去マネーゲーム化した銘柄、タカタ
かつてマネーゲームと化した銘柄はたくさんあります。
ここでは有名な事例をご紹介します。
2-1.エアバック問題で上場廃止に
タカタは部品メーカであり、車のエアバックやシートベルトを作っている企業でした。
しかも当時、エアバック、シートベルトは世界トップレベルのシェア持っていた大企業です。
しかし2009年事件が起こります。
アメリカでエアバックが爆発し、乗っていた女性が死亡する事故が起きてしまったのです。
当初タカタは賠償やリコールを拒否。
しかし批判が広がるに連れ、リコールは不可避の状況に追い込まれました。
ここでついに全台回収する動きになります。
肝心の株価は連日のストップ安。6000円から700円台まで急落。
最終的には上場廃止が決定し、マネーゲーム銘柄となるまで没落したのです。
2-2.まさにマネーゲームの動きをしたタカタ
タカタ株はかなり激しく上下しました。
ストップ高になったと思えば、その後いきなりストップ安。
一時期15円まで下落したかと思えば、1週間後には10倍の153円となりテンバガーを達成するまでに。
様々なニュースが飛び交い、このように荒々しく株価が動いたのです。
当時マネーゲームに参戦した投資家多かったです。
ここで運がよければ、超短期でかなりの利益を得ることが出来たかもしれません。
しかしチャート分析など役に立たず、完全にギャンブルです。
超短期でここまで激しく動く様子は、まさにマネーゲームそのものですね。
3.まとめ
マネーゲーム化した銘柄は、仕手株以上に超ハイリスク・ハイリターンです。
一瞬で大きく稼げる可能性もありますが、反面大きな損失を被る可能性も高いです。
さらに経験豊富な投資の猛者たちも参戦してきます。
初心者にはあまりに難度が高すぎるため、マネーゲーム化した銘柄には近づかないようにしましょう。
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