- 2020-9-10
- シーズンストック
2019年冬は、【4519】中外製薬+39%!【3604】川本産業+788%!!!
ウィンターストック関連銘柄は、毎年12月から翌年3月に掛けて上がりやすいアノマリーがある冬に強いテーマ株です。
2019年冬はインフルエンザ対策で注目されていたウィンターストック関連銘柄が、新型コロナの影響で暴騰しました。
新型コロナの第二波も懸念される2020年冬に向けて、冬に強いウィンターストック関連銘柄を抑えておきましょう!
目次
1.冬に強いウィンターストック関連銘柄とは?
冬に買われやすい季節性サイクル株であるウィンターストック関連銘柄を抑えておきましょう。
1-1.冬に強いウィンターストック関連銘柄とは?
ウィンターストック関連銘柄とは、冬(12月~3月)になると需要が増える製品やサービスを手掛けているテーマ株の総称です。
ウィンターストック関連銘柄は、冬が来る前の11月初旬頃から徐々に上がり始めていき、翌年の3月頃までに下がり始めていくというのが基本的なアノマリー(季節性サイクル)となります。
特にウィンターストック関連銘柄の最たるテーマ株はクリスマスに強い銘柄です。
クリスマスの経済効果は7,000億円以上に上ると試算されており、1年の中では最大の経済イベントとなっています。
ただクリスマスの経済効果はあまりにも大きいため、広義ではウィンターストック関連銘柄に含まれますが、クリスマス関連銘柄というウィンターストック関連銘柄からは独立したテーマ株として語られることが一般的です。
今回はクリスマス関連銘柄を除いたウィンターストック関連銘柄について見ていきます。
1-2.ウィンターストック関連銘柄にはどのような銘柄がある?
冬に強いウィンターストック関連銘柄には、どのようなテーマがあるのかを抑えておきましょう。
ウィンターストック関連銘柄の最たるテーマ株として挙げられるのが、エアコンやストーブといった暖房機器を手掛けている銘柄です。
暖房機器それ自体を手掛けているメーカーにも注目ですが、ストーブの燃料などを手掛けている銘柄も該当してきます。
また冬の娯楽として注目されるのが、スキーやスノボといったウィンタースポーツに関連する銘柄です。
スポーツメーカーやスポーツ用品店、スキー場の運営を手掛ける銘柄などが挙げられます。
若者のスキー・スノボ離れが進んでいる傾向があることは否めませんが、北海道のニセコを始め、日本のスキー場は外国人観光客に人気があることからインバウンドも期待できます。
2020年冬は新型コロナの影響でインバウンドは壊滅状態となってしまっていますが、コロナ収束後に向けて頭に入れておきましょう。
最後に抑えておきたいのは、冬に流行を迎えるインフルエンザに関する銘柄です。
具体的にはインフルエンザ治療薬を手掛ける製薬会社などが当てはまります。
インフルエンザの患者数は12月に増え始め、1月から3月にピークを迎えることから、まさにウィンターストック関連銘柄を象徴する銘柄と言えます。
特に2020年冬は、新型コロナの第二波とインフルエンザの流行が重なる可能性が懸念されるため、一大テーマ株になる可能性があります。
- ウィンターストック関連銘柄とは、冬季(12月~3月)に需要が上がりやすい銘柄の総称
- ウィンターストック関連銘柄としては、暖房機器・ウィンタースポーツ・インフルエンザに関する銘柄を抑えておこう。
2.冬に強いウィンターストック関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
2019年12月から2020年3月に掛けて大きく動いたウィンターストック関連銘柄を見ていきましょう。
2-1.新型コロナで暴騰!【3604】川本産業
マスク大手の【3604】川本産業は、インフルエンザ対策に強いウィンターストック関連銘柄です。
同社は典型的なディフェンシブ銘柄であり、2010年代(2010年~2019年)には500円前後で10年以上横ばいとなっていました。
2020年1月には、中国武漢市で新型コロナウィルスのパンデミックが発生したことを受けて急騰。
2020年1月初めには450円を付けていましたが、2月3日には4,000円まで急騰。2010年代の10年間は500円前後で横ばいだった銘柄が、わずか1ヶ月で8.88倍(+788%)の暴騰となりました。
その後は暴落となり、2020年9月現在は1,100円前後で推移しています。
同社の株価は、完全に壊れてしまったと言わざるを得ません。
2020年1月の1ヶ月だけで、それまでの100年分に匹敵するほどの売買が行われてしまったため、その後の暴落で大きな含み損を抱えた投資家が多数発生してしまったからです。
このためあと10年ほどはトレンドが発生しないものと見られます。
2019年冬のウィンターストック関連銘柄としては文句なしで最も上がった銘柄ではありますが、今後しばらくはおすすめできません。
2-2.インフルエンザに強い成長製薬株!【4519】中外製薬
インフルエンザ治療薬「タミフル」を手掛ける【4519】中外製薬は、インフルエンザ対策でも注目のウィンターストック関連銘柄です。
同社の株価を見てみると、2019年11月初めには3,033.3円を付けていましたが、2020年3月には4,233.3円まで上昇しました。
2019年の冬季には最大+39%の上昇となっています。
特に、2020年3月はコロナショックがあった月ですが、同社は真っ先に株価を回復し、上場来高値を更新しています。
その後の新型コロナ相場でも強く、6月29日には5,963円まで上昇しました。
同社はウィンターストック関連銘柄としてもおすすめですが代表的な成長製薬株です。
冬の間中と言わず、長期投資におすすめしたい銘柄です。
- 2019年12月から2020年3月に掛けては、インフルエンザ対策に強いウィンターストック関連銘柄が新型コロナで注目されて急騰した。
3.冬に強いウィンターストック関連銘柄リスト
銘柄 | 備考 |
【5909】コロナ | 石油暖房機 |
【5947】リンナイ | 暖房機器 |
【5951】ダイニチ工業 | 石油ファンヒーター |
【5019】出光興産 | 灯油 |
【5020】ENEOSホールディングス | 灯油 |
【3028】アルペン | スポーツ用品店「SPORTS Alpen」「SPORTS DEPO」 |
【7514】ヒマラヤ | スポーツ用品店「スポーツ ヒマラヤ」 |
【6040】日本スキー場開発 | スキー場の再生・運営 |
【4519】中外製薬 | インフルエンザ治療薬「タミフル」 |
【4568】第一三共 | インフルエンザ治療薬「イナビル」 |
4.冬に強いオススメのウィンターストック関連銘柄3選!
2020年冬に注目しておきたい、おすすめのウィンターストック関連銘柄を見ていきましょう。
4-1.【5909】コロナ
市場 |
東証一部 |
備考 |
石油暖房機大手。空調や住設機器、給湯器「エコキュート」なども。 |
コロナは、石油暖房機大手メーカーです。タイムリーな銘柄名ではありますが、代表的なウィンターストック関連銘柄でもあります。
ディフェンシブ銘柄でありかつ配当利回りも3%弱あるため、冬の間とは言わずに長期投資しても構わない銘柄です。
近年は暖冬が続いていますが、寒冬が予測される場合には抑えておきたい銘柄です。
4-2.【5020】ENEOSホールディングス
市場 | 東証一部 |
備考 |
石油元売り最大手。天然ガスにも強みを持つ。 |
暖房機器の燃料を手掛ける銘柄としては、ENEOSホールディングスがおすすめです。
同社は、この数年間下落し続けていることから、東証一部の大型銘柄でありながら配当利回りは5%を超えています。
またコロナショックに加えて原油安も重なったこともあり、新型コロナ相場でも戻していません。
今冬に保有して、配当目的で長期保有するというのもアリでしょう。なお同じく石油大手の【5019】出光興産も同様となっています。
4-3.【4519】中外製薬
市場 |
東証一部 |
備考 |
医薬品大手。インフルエンザ治療薬「タミフル」や抗がん剤が主力。 |
中外製薬は、インフルエンザ治療薬「タミフル」を手掛けていることからウィンターストック関連銘柄に位置付けられます。
同社はイギリスのフィナンシャル・タイムズ(FT)紙がまとめた「パンデミック下でも繁栄する世界トップ100社」にも選ばれるなど、コロナ禍の成長企業として注目されます。
冬季期間中だけでなく、長期保有しておきたい銘柄です。
5.まとめ
2019年冬は、インフルエンザ対策で注目されていたウィンターストック関連銘柄が、新型コロナの影響で暴騰しました。
2020年冬は、新型コロナ第二波がどうなるのかが最大の焦点になることかと思われます。
特に新型コロナとインフルエンザのダブルパンチとなって医療崩壊を起こしてしまうことは何よりも懸念されることです。
このためインフルエンザに強いウィンターストック関連銘柄は必ず抑えておきましょう。
また例年に比べて寒冬となった場合に備えて、暖房機器を手掛けている銘柄も要チェックです。
一方ウィンタースポーツを手掛けるウィンターストック関連銘柄は、新型コロナが収束するまでは厳しいものと見られます。
2020年冬の気象予報やインフルエンザ・新型コロナに関するニュースにはアンテナを張っておき、ウィンターストック関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
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