- 2020-7-6
- インフラ
エブレンは3.7倍!AI insideは11.4倍!!
クラウドコンピューティングは株式市場において最注目のITテーマ株となっていますが、IoT時代を支える通信技術としてエッジコンピューティングにも注目が集まっています。
エッジコンピューティングは、クラウドとともにIoT時代を支える通信技術になると期待されており、株式市場においてはIPO銘柄を中心に買われている動きが目立っています。
エッジコンピューティング関連銘柄に注目していきましょう!
目次
1.エッジコンピューティング関連銘柄とは?
株式市場ではクラウドが注目テーマ株となっていますが、エッジコンピューティングにも大きな注目が集まるかもしれません。
1-1.エッジコンピューティングとは?
エッジコンピューティング(edge computing)とは、ユーザー端末の近くにサーバーを分散配置して、物理的な距離を短縮することによって、通信遅延を縮小する通信技術のことです。
なおエッジコンピューティングの“エッジ(edge)”は「データの収集・活用における最先端」を意味します。
エッジコンピューティングの対をなすのが、昨今、話題になっている「クラウドコンピューティング」です。
クラウドコンピューティングでは、データをクラウドサーバーに集約して情報処理を行いますが、端末からクラウドサーバーまでに多くの通信経路を経由することになるためデータ遅延が生じることがデメリットです。
今現在はクラウド全盛の時代となっていますが、今後IoT社会が進展することによってデータ量が増大すると、クラウドコンピューティングによるデータ処理では遅延が問題になることが指摘されています。
そこでエッジコンピューティングも活用して、遅延の問題を解決しようという試みが注目されています。
1-2.エッジコンピューティングはクラウドに続いて株式市場で注目される?
エッジコンピューティングは、クラウドコンピューティングに置き換わるものということではなく、IoT時代にクラウドコンピューティングを補完する通信技術になると期待されています。
現在クラウドコンピューティングは、株式市場において最も注目されているITテーマ株であるということは間違いないでしょう。
「AZURE」を手掛けるMicrosoftや「Amazon Web Service(AWS)」を手掛けるAmazon、「Google Cloud Platform(GCP)」を手掛けるGoogleなど、世界トップのIT企業はクラウドコンピューティングで覇権争いをしています。
GAFA+Microsoftの時価総額トップ争いは、クラウドコンピューティングでの争いと言っても過言ではありません。
日本市場においてもクラウドは注目テーマ株となっており、2020年3月26日にIPOを果たした【4493】サイバーセキュリティクラウドは、IPOからのテンバガーを達成するなど強さが目立ちます。
クラウドコンピューティングが株式市場で最注目テーマ株の一つとなっていることから、エッジコンピューティング関連銘柄にも多額の資金が流れてくる可能性は十分に考えられます。
- エッジコンピューティングとは、通信遅延を縮小する通信技術。IoT時代にクラウドコンピューティングを補完する技術として注目される。
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クラウドが株式市場で最注目のITテーマ株となっていることもあり、エッジコンピューティングにも注目が集まることが期待される。
2.エッジコンピューティング関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
2019年から2020年に掛けてのエッジコンピューティング関連銘柄の株価動向を見ていきましょう。
2-1.エッジコンピュータも手掛けるAIベンチャー!【4488】AI inside
AIによる光学式文字読み取り装置(OCR)サービス「DX Suite」で知られる【4488】AI insideは、エッジコンピューティング関連銘柄でもあります。
同社はパワフルなGPUと設計され尽くしたハードウェア、AI inside独自のAI管理OSとソフトウェアにより、あらゆるAIの運用を実現するために作られたエッジコンピュータ「AI inside Cube」にも注力しています。
同社は2019年12月にIPOしており、公募価格3,600円に対して初値は12,600円を付けました。
IPO後も上昇を続けており、2020年6月には41,300円まで上昇。
公募価格からは11.4倍と、テンバガーを達成しています。
2-2.エッジコンピューティングが事業の柱!【6599】エブレン
産業用電子機器や工業用コンピュータの開発・試作・設計・量産を手掛ける【6599】エブレンは、注目のエッジコンピューティング関連銘柄です。
同社は、エッジコンピューティング事業を柱の一つに掲げており、エッジコンピューティングに関する最適なサービスを提供しています。
同社は、2020年6月30日にIPOしたばかりの銘柄です。
公募価格は1,350円でしたが、初値は3.7倍の5,000円を付けて好調なIPOとなりました。
ただIPOから3日で3,330円まで下落しており、やや“IPOゴール”が懸念されそうな値動きです。
エッジコンピューティング関連銘柄としては、AI inside・エブレンとIPO2銘柄が非常に好調な値動きとなっています。
- エッジコンピューティング関連銘柄は、AI inside・エブレンのIPO2銘柄が絶好調。
3.エッジコンピューティング関連銘柄リスト
銘柄 | 備考 |
【2359】コア | エッジコンピューティングソリューション「IoT Secure」 |
【3652】ディジタルメディアプロフェッショナル | エッジコンピューティング向けAIプロセッサ「ZIA™ DV700」 |
【3687】フィックスターズ | エッジコンピュータ「Olive」 |
【3694】オプティム | エッジコンピューティングデバイス「OPTiM Edge」 |
【3853】アステリア | エッジコンピューティング用ミドルウェア「Gravio」 |
【4488】AI inside | エッジコンピュータ「AI inside Cube」 |
【4813】ACCESS | エッジコンピューティングにAIを搭載したトータルソリューション「NetFront(R) EdgeAI」 |
【6599】エブレン | エッジコンピューティング向け製品 |
【7587】PALTEK | FPGAコンピューティングプラットフォーム「M-CUBE」 |
【9739】NSW | 組込ソフトウェア型評価パッケージ「Edge Device Controller」 |
4.オススメのエッジコンピューティング関連銘柄3選!
おすすめのエッジコンピューティング関連銘柄を3銘柄見ていきましょう。
4-1.【4488】AI inside
市場 |
東証マザーズ |
備考 |
AIを用いた光学式文字読み取り装置(OCR)サービス「DX Suite」を提供。 |
AI insideは、エッジコンピュータ「AI inside Cube」を手掛けていることで知られるエッジコンピューティング関連銘柄です。
IPOから株価は絶好調ですが、さすがに上がり過ぎが懸念される面もあります。リスクのある銘柄であるため、これから手掛ける場合には注意しておきましょう。
4-2.【3652】ディジタルメディアプロフェッショナル
市場 | 東証マザーズ |
備考 |
ファブレス半導体企業。AIや自動運転でも注目。 |
ディジタルメディアプロフェッショナルは、エッジコンピューティングのAI化の実現に求められる小型・高性能・低消費電力を両立したAIプロセッサ「ZIA™ DV700」および「ZIA™ DV500」を提供しています。ここ数年の株価は軟調となっていますが、AIや自動運転でも注目されるエッジコンピューティング関連銘柄として抑えておきましょう。
4-3.【3687】フィックスターズ
市場 |
東証一部 |
備考 |
システム高速化ソフトの開発を手掛ける。 |
ビーフィックスターズは、エッジコンピュータ「Olive」を手掛けているエッジコンピューティング関連銘柄です。生産現場の予知保全を実現するFactory IoT向けソリューション「Olive@Factory」も手掛けています。自動運転でも注目される銘柄であり、株価は高値圏で推移しています。
5.まとめ
エッジコンピューティング関連銘柄は、【4488】AI insideと【6599】エブレンという、この1年で大きな値上がりとなったIPOの2銘柄で力強さが目立っています。
ただ上記IPO 2銘柄以外には、特にエッジコンピューティング関連銘柄として買われた銘柄は見当たらず、クラウドコンピューティングに比べるとテーマとしては弱いと言えます。
IoTとクラウドは社会的にも株式市場でも2020年代をけん引していくテーマになることはほぼ確実な情勢です。
今後データ通信量が増大してくると、クラウドコンピューティングの補完的な技術としてIoT社会を支えるエッジコンピューティングの重要性が上がってくるものと思われます。
エッジコンピューティングに関するニュースにはアンテナを張っておき、エッジコンピューティング関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
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