- 2020-6-22
- テクノロジー
ブイキューブは+126%!サイボウズは+135%!HENNGEは+205%!
サイバーセキュリティクラウドはIPOから+1,001%!!
クラウド上でソフトウェアを利用できるSaaSサービスが急速に広まっており、新型コロナ相場でも非常に強いテーマ株となっています。
代表的なクラウドサービスであるSaaSは、新型コロナ前から成長セクターとなっていましたが、テレワークの広まりで成長が急加速することになりそうです。
SaaS関連銘柄に注目していきましょう!
目次
1.SaaS関連銘柄とは?
代表的なクラウドテーマ株であるSaaS関連銘柄は、新型コロナ相場でも強く買われています。
1-1.SaaS(サース)とは?
SaaS(サース)とは「Software as a Service」の略称で、インターネット経由で必要な機能を必要な分だけクラウドサービスとして利用できるようにしたソフトウェアやアプリケーションのことです。
従来のソフトウェアでは、ユーザーはパッケージ製品としてソフトウェアを購入した上で、コンピュータにインストールして使う形態が一般的でした。
SaaSではインターネット(クラウド)上でソフトウェアを使えるため、わざわざコンピュータにインストールする必要がなくなります。
例えばアメリカのMicrosoft社が提供している「Microsoft Office」は、WordやExcel、PowerPointなど世界中で最も多くのユーザーが使っているソフトウェアですが、従来のパッケージ販売に加えて、「Microsoft Office 365」という月額課金制のSaaSサービスとしても提供されています。
SaaSのメリットとしては、インストールした端末がなくても、インターネット環境があればどこからでもクラウド上でソフトウェアを利用できることが挙げられます。
またSaaSはクラウド上で利用可能であるため、複数のチームやユーザーが同時に管理・編集できることも大きなメリットです。
さらにSaaSは導入コストが安く、月額コストも使った分しか発生しないためランニングコストも優れます。
一方SaaSのデメリットとしては、ソフトウェアのカスタマイズ制に制約があるため、機能が限定されてしまうことが挙げられます。
1-2.SaaSはテレワークで急速に需要拡大!
SaaSはニュースでもたびたび耳にするようになっている「クラウド」に関連する概念であり、今回注目するSaaS関連銘柄はクラウド関連テーマの一つとなっています。
SaaS比較サイト「BOXIL」を運営するスマートキャンプが発表した「SaaS業界レポート2019」によると、2018年度の国内SaaS市場は4,798億円で、今後5年間は年率平均12%で成長し、2023年には約8,200億円へ拡大する見込みであるとのことです。
日本では人口減少や働き方改革、業務のデジタル化が進んでいることが、SaaSを後押しする要因になると考えられています。
そして新型コロナウィルスをきっかけとしたテレワークの拡大は、SaaS市場に大きなプラスになることは間違いありません。
クラウドセキュリティソフトを手掛けるHENNGEが2020年3月に実施した「企業におけるSaaS利用とテレワークに関する調査」によると、SaaSを利用している企業の65%がテレワークを実施していた一方、SaaSを利用していない企業のテレワーク実施率は12.7%に留まったとのことです。
この調査は緊急事態宣言発令前の2020年3月に行われたものですが、SaaSを利用している企業は一早くテレワークを導入していたことが分かります。
テレワークを実施する上では、複数ユーザーが同時に管理・編集できるSaaSを使うことはほぼ必須であるため、新型コロナをきっかけにSaaS市場の成長が加速することは間違いないものと見られます。
- SaaSはクラウド上で利用できるソフトウェア。クラウドを代表するテーマ株。
- 新型コロナによるテレワークの拡大を背景にSaaS需要が急加速すると期待される。
2.SaaS関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
2020年のSaaS関連銘柄の株価動向を見ていきましょう。
2-1.テレワークで大きく買われる!【3681】ブイキューブ
テレワークや遠隔医療などの遠隔操作ソフト全般に強い【3681】ブイキューブは、テレワークに強いSaaS関連銘柄として注目の銘柄です。
同社はクラウド型Web会議サービス「V-CUBE ミーティング」など多数のSaaSサービスを提供しており、新型コロナ相場においてはテレワークで買われている代表的な銘柄となっています。
同社の株価は2020年1月初めには654円を付けていました。
一時はコロナショックで落としたものの、テレワーク普及を背景に力強く買われ、4月1日には1,483円まで上昇。
2020年に入ってからは最大+126%の上昇率となっており、2020年6月時点でも1,300円前後の高値圏で推移しています。
2-2.IPOテンバガーを達成!【4493】サイバーセキュリティクラウド
クラウド型セキュリティサービスを手掛ける【4493】サイバーセキュリティクラウドは、新型コロナ相場で最も強く買われたSaaS関連銘柄です。
同社が手掛けるクラウド型セキュリティサービス「攻撃遮断くん」は、導入社数・サイト数で国内トップを獲得していることでも知られています。
同社は2020年3月26日にIPO(新規上場)。
IPO公募価格は4,500円でしたが、初値は約2倍となる9,210円を付けました。
IPO後も上昇は止まらず、4月21日には45,050円まで急騰し、IPO公募価格からのテンバガー達成となっています。
ただその後は急騰からの反動で大暴落となっており、一時は2万円割れまで急落しています。
上記2銘柄以外にも、SaaS関連銘柄は新型コロナ相場で非常に強く、【4776】サイボウズや【4475】HENNGEなど、多くの銘柄が4月以降の新型コロナ相場で年初来高値を更新しています。
- SaaS関連銘柄は新型コロナ相場で非常に強い値動きとなっており、多くの銘柄が高値を更新している。
3.ファクトリーオートメーション関連銘柄リスト
銘柄 | 備考 |
【3681】ブイキューブ | クラウド型Web会議サービス「V-CUBE ミーティング」 |
【3915】テラスカイ | クラウド型グループウェア「mitoco」 |
【3994】マネーフォワード | クラウド会計ソフト「MFクラウド会計」 |
【4397】チームスピリット | 勤怠管理クラウド型サービス「TeamSpirit」 |
【4448】Chatwork | ビジネスチャットツール「Chatwork」 |
【4475】HENNGE | クラウドセキュリティーサービス「HENNGEOne」 |
【4478】フリー | クラウド会計ソフト「freee」 |
【4493】サイバーセキュリティクラウド | クラウド型セキュリティサービス「攻撃遮断くん」 |
【4716】日本オラクル | ERPや人材管理向けクラウドアプリケーション |
【4776】サイボウズ | ビジネスアプリ作成クラウド「kintone」 |
4.オススメのSaaS関連銘柄3選!
おすすめのSaaS関連銘柄を3銘柄見ていきましょう。
4-1.【4776】サイボウズ
市場 |
東証一部 |
備考 |
グループウェアソフトの開発を手掛ける。クラウド向けに強み。 |
サイボウズは、ビジネスアプリ作成クラウド「kintone」を始め、テレワークに欠かせないグループウェアソフトの開発を手掛けています。
テレワークに強いSaaS関連銘柄を代表する銘柄であり、株価も2020年初めから6月までに最大+135%の上昇となっています。
テレワークを抜きにしても成長株として知られていましたが、新型コロナによって成長が加速されている銘柄です。
4-2.【4475】HENNGE
市場 | 東証マザーズ |
備考 |
クラウドセキュリティーサービス「HENNGEOne」を提供する。 |
HENNGEも新型コロナ相場で強く買われているSaaS関連銘柄です。
同社はクラウドセキュリティーサービス「HENNGEOne」を提供しており、サイバーセキュリティを手掛けるSaaS関連銘柄として注目の銘柄となっています。
株価は2020年の年初から最大+204%の上昇となっていますが、新興銘柄であるためそろそろ天井となることも懸念されます。
4-3.【4716】日本オラクル
市場 |
東証一部 |
備考 |
アメリカ・オラクル社の日本法人。 |
日本オラクルはERPや人材管理など、多数のクラウドアプリケーションを手掛けているSaaS関連銘柄の代名詞的な銘柄です。
新型コロナ相場でも高値を更新していますが、年初からの上昇率は最大+36%となっており、他の銘柄に比べると控えめです。
SaaS関連銘柄の中でも安定感を重視したい場合にはおすすめの銘柄となります。
5.まとめ
SaaS関連銘柄は、テレワークの広がりも受けて、新型コロナ相場で強く買われているクラウドテーマ株となっています。
新興銘柄では【4493】サイバーセキュリティクラウドや【4475】HENNGEが急騰しており、東証一部銘柄でも【3681】ブイキューブや【4776】サイボウズが大きく上昇するなど、市場を問わず買われている状況です。
新型コロナ相場では、社会のデジタルトランスフォーメーション化が進むことが期待されていることからIT銘柄が軒並み買われていますが、特に「クラウド」は最強のテーマとなっています。
SaaSを含むクラウド市場はITでは最大の成長セクターであり、新型コロナやテレワークを抜きにしても長期投資におすすめのテーマ株であることは間違いありません。
クラウドを代表するテーマ株であるSaaS関連銘柄はもちろんのこと、SaaS関連銘柄以外のクラウド関連テーマも一通り抑えておくようにしましょう。
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