- 2019-8-9
- 仕手株
株式取引にテクニカル分析を活用している方は多いと思います。
しかし仕手株の場合は特殊で、仕手筋たちが株価を操作しています。
そのためテクニカル分析を参考にするのは危険です。
しかし、初動と終盤の2つのシーンでなら一部のテクニカルが通用します。
今回は仕手株とテクニカル分析について解説していきます。
なぜテクニカル分析が通用しないのか
仕手筋は浮動株(一般に出回っている株)の支配率を高め、株価を操作しています。
普段なら売りサインであるチャートであっても、それは仕手筋が意図的に作り出したチャートかもしれません。
そのためテクニカルを見ながら仕手株を扱うのは危険なのです。
しかし前述した通り、一部参考にできるテクニカルが存在していますので解説していきます。
以降は前提として、仕手筋の手口を知っている必要があります。
▼まだご存知ない方はこちらから御覧ください
1-2.初動では出来高を参考にする
仕手筋は仕込みの段階では密かに株を集めています。
株価を上昇させないように静かに売買するわけですが、誤魔化せないことがあります。
「出来高」です
買い集めている段階では、不自然な出来高になることが多いです。
例えば、株価がたいして変動していないにもかかわらず、出来高が徐々に増える。
このようなことが起こります。
この不自然さに気づけば初動で仕込める確率が高いです。
また、仕手筋が動き出した段階でも、前日に比べて何十倍もの出来高を形成します。
初動の段階や、怪しい銘柄を見つけたら出来高に注視しておきましょう。
1-2.中盤は無意味
中盤はすでに仕手筋が動き出し、玉転がしを行っている段階です。
ある程度の浮動株が集まっており、株価の操作ができる段階にいます。
つまりチャートを意図的に作り出せるのです。
ここでRSIやMACD、一目均衡表、ローソク足を使用しての判断は危険です。
ただ、仕手筋は個人投資家と思惑の逆を行くので、売りを誘うチャートが出現したらチャンスです。
大陽線からの窓を開けての差し込み線など、典型的な売り指標を意図的に作り出し売りを誘うことがあります。
仕手株では逆にこのケースが買いのシグナルになります。
ただし、すでに2倍、3倍株価が上がっている状態でしたら買ってはいけません。
ここまで上昇した後での参入は遅すぎますので、様子見で傍観者に徹するのが最善策です。
また、買いにいく場合は必ず打診買いから始めましょう。
1-3.終盤はローソク足と出来高で判断できる
仕手株での終盤ではローソク足チャートが意外に素直に働きます。
長い上ヒゲ出現時、高値圏でのかぶせ線などです。
また、出来高が増加しているにもかかわらず、株価が下がっている場合も仕手筋が利益確定を始めているシグナルになります。
▼売り時はこちらで詳しく記載しています
1-4.ファンダメンタルズ分析は気にする必要なし
本来の株式投資なら活用するPERやROEなどの指標ですね。
ですが仕手株に関しては無意味です。
仕手筋は業績の悪い銘柄をターゲットとしますので、ファンダメンタルがそもそも参考になりません。
とはいえ参考指標が限られるので、むしろメリットと捉えることもできます。
まとめ
仕手株で信用できる指標は、誤魔化せない出来高と値動きのみです。
仕手筋はあらゆる手段を用いて個人投資家を翻弄してきますので惑わされないようにしましょう。
テクニカルが通用しない中盤など(玉転がしの段階)は、仕手筋になったつもりで考えてみるとチャンスが増えます。
・なぜこのチャートを作ったのか?
・何を狙っているのか?
一般の個人投資家が手が出せない場面こそ、実は安全でリスクが低いのです。
仕手筋に翻弄されず、仕手株特有の値動きを把握すれば逆にチャンスが増えるはずです!
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